【独自調査】銀行の「オンライン相談」サービスの導入最新状況 - Natic | Creating the Future with Applications – 双日テックイノベーション
【独自調査】銀行の「オンライン相談」サービスの導入最新状況
本記事で紹介したいこと
地方銀行では地域間や大手金融グループとの提携、店舗統廃合など、収益構造の見直しが目下進行しており、各地方銀行の中期経営計画においても、コンサルティング・提案力の強化、デジタル技術の活用、地域創生など、事業領域を深く・広く拡大していこうとする戦略が打ち出されています。
本記事では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い来店による対面接客を回避する流れを受けて、オンライン会議システム等を用いたお客様と銀行窓口をつなぐ「オンライン相談」による非対面接客の導入が進んだのかを独自調査した結果をご紹介します。
目次 Table of Contents
1.都市銀行(5行)とネット銀行(10行)の取り組み状況
「オンライン相談」サービスを常設している銀行数:10行(66.6%)
※相談会・ウェビナーなどのイベント利用は含まれておりません。
オンライン相談を利用できる相談内容ランキング
※2022年7月当社調べ
利用システムランキング
※2022年7月当社調べ
2.地方銀行の取り組み状況(99行)
「オンライン相談」サービスを常設している地方銀行数:12行(12.1%)
地方銀行では調査した99行のうち12行のみ、都市銀行・ネット銀行と比較して低く、
全体の1割強しか実施していないという事実が浮き彫りになりました。
※2022年7月当社調べ
その他:6行(Webex、ROOMS、CounterSmart、BellFace、meet in、Google Meet)
※2022年7月当社調べ
3.サービスの1つに終わらせず、次のステップへ
当社にご相談いただくお客様の中には、顧客対応履歴がデータ化されておらず、AI-機械学習で予測モデルを構築しても十分な精度が出ないという事例も多くあります。
オンライン相談でお客様の生の声を拾い、顧客対応やサービス開発等に活かすためには、各種対応履歴を分析可能なデータとして蓄積していく仕組み作りが必要となります。
例えば、文字起こしツールを活用してオンライン相談の会話をテキスト化、相談後のやり取りもチャット機能を利用して文字データとして蓄積することで、お客様への提案機会の創出やクレーム・苦情発生予測、対応スタッフの接客スキルの平準化などにデータを利活用できる状態になります。
当社では、オンライン会議、チャット、資料共有、電子署名、ワークフロー機能、ToDo管理、CRM等へのAPI連携機能などをワンパッケージでご提供する「MOXO」、AI-機械学習プラットフォー「RapidMiner」を併用して次世代のオンライン接客の形を実現します。
ご相談、ご興味をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。
製品ページ:
MOXOはこちら
RapidMinerはこちら
4.まとめ
「資産運用」と「住宅ローン」は事務集中されている金融機関が多く、接客に工数をかけても収益が確保できると判断され、各行がオンライン相談を導入しているものと推測されます。
デジタルネイティブ世代は、仮想通貨やFXなど、リスクが高い金融商品であっても自己選択により積極的に購入しています。
銀行業においては地域密着という物理的な優位性が薄れつつありますが、商品理解が難しくお客様の手間のかかるものは、いつでも、どこからでも相談できる環境を整えておくことで若い世代から支持される銀行として強みを発揮する好機になるかもしれません。
著者プロフィール
アプリケーション事業推進部
ビジネスデザイン課 木村隆二
非対面決済プラットフォーム企業においてネット保険商品への導入支援を経験した後、損害保険会社で営業企画、商品・サービス企画、CX推進、他損保との業務提携等を経験。
前職では大手モーゲージバンクのデジタル営業推進の責任者として従事、2022年に日商エレクトロニクスに入社。
趣味は、トレイルランニング。